クルマごとに適したエンジンオイルがある

クルマに適したエンジンオイルは取扱説明書などに記載されています。

記載の「SN 0W-20」「DL-1 0W-30」がそのクルマで推奨されているエンジンオイルです。

前半のアルファベットは「グレード」、後半の数字は「粘度」を示しています。

「グレード」はオイルの品質、性能を表す規格です。API規格とILSAC規格、ディーゼルエンジンのJASO規格が一般的に用いられます。

API規格は、米国石油協会(API)とSAE(アメリカ自動車技術者協会)、そしてアメリカ材料試験協会(ASTM)の三者が定める規格で、

ガソリンエンジン車はS、ディーゼルエンジン車はCで始まります。後のアルファベットが進むほど低温始動性や耐スラッジ性、

錆止め性など総合的に性能が高くなり、最近では省燃費性能を重視する傾向にあります。

現在、ガソリンエンジン用には最新のグレード「SP」が流通し、こちらは省燃費性だけでなく耐摩耗性や洗浄性などあらゆる性能が向上しています。
一方のILSAC規格は、日米の自動車工業会(ILSAC)が制定しているもので、API規格に省燃費性能を加えたものです。最新のグレードはGF-6です。

「粘度」はまた違う規格で定められており、SAEが定める規格です。

エンジンオイルは寒冷時(エンジン始動前の外気温)から高温時(高負荷・高速走行時)まで、幅広い温度域に対応する必要があるため、「0w-20」の2つの数字は低温時と高温時の粘度特性を示しています。

「0W」は低温時のエンジン始動特性を示し、Wの前にある数値が小さいほど、寒冷時のエンジン始動が容易になります。
「20」は高温時の粘度特性を示し、数字の大きいオイルは高速・高負荷走行に適しています。

「グレード」や「粘度」は種類が多く、オイル選びが難しく感じるかも知れませんが、自車に適したオイルは取扱説明書に記載のあるエンジンオイルです。
特に「粘度」はエンジンオイルの「硬さ」であり、安易に変えてしまうと「始動性が良くなっても、高負荷時に耐えられない」「高負荷には耐えられるが、始動性や燃費性能が悪化」といった弊害が考えられます。

また、クリーンディーゼル車では指定された「グレード」「粘度」のエンジンオイルを使用しないと、排ガス浄化装置の劣化につながります。

特に、同車種で「ターボ車」「ディーゼル車」がある場合は、マイカーの「搭載エンジン」を確認し、クルマ本来の性能が発揮できるエンジンオイルを選択しましょう。

エンジンオイルによっては価格の差もあり「数値や記号がちょっと違うけど、安いから…」という気持ちも分かりますが、

特に最近の燃費性能に優れたクルマでは指定されているエンジンオイルを使用しないと、クルマ本来の性能を発揮できません。

次回、編集部はオイルの性状について、もう少し掘り下げてみようと思います。