クルマやオートバイのメンテナンスタイミングをエンジンオイルの交換時期を目安とされているオーナーも多いと思います。

整備工場さんやガソリンスタンドの方が「次回の交換は〇〇〇〇km」ですよと車内に貼ってくれているラベルや最近ではナビに走行距離や経過日数による

管理機能が付いている機種もあるが、気付いたら時期を過ぎていたなんて事はよくある話で、「なんか調子が悪い」「フィーリングが変わった」など

機関の調子や体感が交換の動機となる方はごく一部の方に限られるのではないでしょうか。

一般的にエンジンオイルの役割は大きく5つ

①各部を円滑に動かす潤滑作用

②気密性を保つ密封作用

③燃焼などで発生する熱を吸収して放出する冷却作用

④燃焼によって発生した汚れを取り込む清浄分散作用 

⑤サビや腐食からエンジンを守る防錆作用

を目的に作られております。

エンジン内部では金属同士が接触し機構の一端を担っている部品がたくさんありますが、

近年の加工技術と品質管理の進歩により、それら部品の精度がミクロン単位で(1mmの100分の1)

安定供給されるようになると同時に、そのミクロン単位の隙間に入り込んで先述の5つの仕事ができる

オイルが各メーカーから供給されました、いわゆる低粘度オイルと呼ばれる部類のオイルです。

一時期までは粘度が高い(粘っこい)ほど高級なオイルという触れ込みでしたが、そのままレースに出場できる

GRヤリスのようなハイパフォーマンスなターボ車でも0W-20指定、3代目プリウスの超低燃費ハイブリッド車と

同じ粘度です。一般的にターボ車は出力も熱も高温になる為、高めの粘度指定でしたが、現代では一概にそうとも

言えないようですね。

一言でオイルと云いましても、

・地中から掘る石油(鉱物油)

・オリーブオイルやサラダオイルに代表される植物油

・バターやラーメンの背油など動物由来の油(脂)

など全て油ですが、エンジンオイルもそれらどれかを元に作られております。

クルマ・オートバイ・産業機械などにはエンジンだけではなく変速機やブレーキなどにも

多種多用なオイル(油)が使われており、それぞれに役割がありますが、今回GEARHUBでは

オイルについて連載企画で深堀りしたいと思います。