タイヤサイズの選びかた【商用車編】

タイヤサイズの選びかた【商用車編】

ハイエースやN-VANなど、商用車をプライベートで使っている人が増えてきました。積載性が高く、ギアを載せるのにも便利です。

商用車のカスタマイズが一般的になった今、乗り心地が硬く、見た目も地味な純正タイヤをカッコ良いタイヤに換えよう、という人は少なくないかも知れません。

しかし、ちょっと注意しておきたいポイントもあります。今回は商用車用タイヤ選びについて解説します。

バン用タイヤはサイズ表記も乗用車とは違う

まずは、商用車で一般的に使われるタイヤのサイズ表記から。商用車用タイヤのサイズも乗用車同様、タイヤ側面の部分に記載されています。主な表記方法は以下のとおりです。

①タイヤ幅の呼称(mm)
タイヤの断面幅(タイヤの総幅からサイドウォールの模様や文字を除いた幅)をmm(5mm単位)で表したものです。同じタイヤ幅の表記でも、実際の寸法はメーカーや製品によって微妙に異なっており、あくまで目安。購入の際には必ず、カタログ寸法で確認しましょう。

②扁平率
断面高さ(mm)を断面幅(mm)で割ったものに、100を掛けた数値(5単位)です。たとえば断面幅が195mmで断面高さが156mmなら、156÷195×100=80で扁平率80となります。

③ラジアル構造であることを表す記号
ラジアル構造とは、タイヤの骨格とも言える繊維「カーカス」がタイヤの中心から放射状に配置され、それをベルトで締めている構造のタイヤを指します。カーカスを斜めに配置した昔ながらのバイアスタイヤには、この表記がありません。

④リム径の呼称(インチ)
タイヤ内側の空洞になっている部分の径(内径)をインチで表したものです。装着できるホイールのサイズに対応します。

⑤ロードインデックス
タイヤに負荷することが許される最大質量を表す指数です。62〜121 までの数値で表され、それぞれ最大負荷能力が決められています。ふたつの数字が「/(スラッシュ)」で区切られている場合、左側の数値がシングルタイヤの場合、右側の数値がダブルタイヤの場合となります。

⑥速度記号
ロードインデックスを負荷された状況下で走行可能な最高速度を記号で表したものです。

⑦プライレーティング
タイヤの強度を示した指数です。

大切なのはロードインデックス

以前の記事で乗用車用タイヤのサイズ表記について解説しましたが、商用車タイヤも大きくは違いません。注目したいのは、ロードインデックスとタイヤの強度(プライレーティング)です。

ロードインデックスは、一定条件下で1本のタイヤあたりにかけられる最大負荷能力のことです。タイヤを交換する際には、車体からハミ出さないサイズであることなどに加えて、最大負荷能力の条件も満たしていなければ道交法に定められた保安基準を満たすことができず、車検にも通りません。各ロードインデックス(LI)が示す最大負荷能力は次のとおりとなっています。

実はこのルール、商用車だけに言えることではなく、乗用車も同様です。しかし乗用車の場合は積載を前提としないためタイヤに求められる負荷能力が比較的低く、純正タイヤと同サイズ以上の一般的なタイヤなら問題ないケースがほとんど。商用車の場合、「LT規格」と呼ばれる商用車専用タイヤが純正装着されていますが、それと同じ銘柄、サイズのタイヤに交換するなら全く問題ありません(当然ですね)。

ちょっと難しいのは、商用車の純正LTタイヤを乗用車用タイヤへと換える場合です。最大負荷能力の条件を満たしていれば、商用車に乗用車用タイヤに履きかえてもOK。乗用車用タイヤの方がデザインなどのバリエーションが豊富なので、そちらに履きかえたい、という人は少なくないでしょう。

ただし、必要となる最大負荷能力の計算はかなり複雑で、車種ごとに異なる前前軸重・後後軸重に、最大乗車定員分の体重と最大積載重量をそれぞれ加算して求めなければなりません。乗車位置、積載位置の計測も必要になるので、一般ユーザーが計算するのはちょっと無理。純正LTタイヤのロードインデックスを確認し、それ以上の最大負荷能力を持っているタイヤを選ぶ、あるいはタイヤショップなどのプロに相談するのが無難です。

上記のような理由から、同じハイエースでもワゴン(乗用車登録)なら20インチの乗用車タイヤに交換できるけど、バン(貨物車登録)は大きくインチアップできない……といったことが起こります。外観のカスタマイズを前提とするなら、ワゴンの方が自由度は高いかもしれません。

商用車用タイヤには、タイヤの強度を示す指数「プライレーティング」が表記されていることもあります。「プライ」はもともとタイヤの骨格となるカーカスコードの枚数を表していましたが、現在ではカーカスの素材が変わり、枚数だけで判断できなくなったために「○枚相当」という意味で表記されています。プライレーティングが車検時に問われることは希ですが、試験官によっては純正より低いPR数だと認められない場合もあるようです。ただ最近は商用車用タイヤでもプライレーティングを表記する製品は少なくなってきました。

見た目も大切だけど安全第一!

タイヤは車の重さを支え、路面に駆動力を伝える重要なパーツのひとつ。荷物をたくさん積める商用車には、それなりの性能を備えたタイヤが必要です。交換する際にはデザインやサイズだけだけでなく、ロードインデックスなどの機能にも注目して選びましょう。

岡山の技術者集団、OS技研。

OS技研は自動車用チューニングパーツメーカー。レース用からストリート用、旧車用まで、強化クラッチ、LSD、クロスミッション、シーケンシャルミッション、ギア、オイルなど、多くの製品を自社で開発製造販売しています。

>岡山の技術者集団、OS技研。

岡山の技術者集団、OS技研。

OS技研は自動車用チューニングパーツメーカー。レース用からストリート用、旧車用まで、強化クラッチ、LSD、クロスミッション、シーケンシャルミッション、ギア、オイルなど、多くの製品を自社で開発製造販売しています。

CTR IMG