本格的なキャンプシーズンの到来は目の前!

山へ、川へ、いろんな所に出かけたくなる季節が間もなくやってきます。

今回は手に入れるだけで思わずキャンプに行きたくなってしまう、そんな車たちを紹介します。

キャンプにぴったりな車の選び方

‘90年代に起きたキャンプ・ブームの頃、キャンプサイトは3列シートのミニバンで溢れかえっていました。当時、ミニバンはまだ日本で認知されはじめたばかりのジャンルで、注目度が高まっていたのです。

一方で現在のアウトドア・ブーム。もちろんミニバンや四駆は今もアウトドア派に大人気のカテゴリーですが、現在のキャンプ場は軽トールワゴンからハイブリッド、クロスオーバータイプのSUV、商用車まで様々なタイプの車が見られます。

これは車のタイプが多様化した影響もありますが、同時にキャンプのスタイルも多様化したことも関係しているようです。大量のアウトドア用品を持ち込み、BBQ(というか焼肉)にいそしむキャンプスタイルは過去のもの。現在はできるだけ道具を減らしたミニマライズなスタイルや、ちょっと不便だけどレトロなアイテムにこだわったスタイルなど、それぞれの流儀でキャンプを楽しんでいます。

“出かけたくなる”雰囲気のある車であること

荷室が広いに超したことはありませんが、小さな車ならそれなりの道具でキャンプするのが現代流。大きさよりもむしろ、「アウトドアに出かけたくなる」雰囲気重視で選びたいところです。

たとえば荷室が防水仕様になっていて、キャンプ道具をがんがん積んでも気にならないとか、フェンダーアーチが鋼板でなく樹脂になっていて、泥汚れが気にならないとか。

キャンプ場までの道やテントサイトは未舗装であることが多いので、4WD車の設定があることも条件のひとつに加えておきたいと思います。

道中の移動が快適であること

キャンプ場の多くは高原や河川敷などにあります。そこまで行くのに疲れてしまうと、肝心のキャンプで本領発揮できません。

楽に長距離移動できる車がありがたいところ。加えて燃費が良く、経済性に優れていれば尚よろしです。

キャンプに行きたくなる車5選

アウトドアで便利な車、アウトドアイメージを打ち出している車は星の数ほどありますが、あくまで個人的観点から「手に入れるだけでアウトドアに出かけたくなる」車を選んでみました。

スズキ ハスラー

新車価格:1,365,100〜1,698,400円

ボディサイズ:全長:3,395mm×全幅:1,475mm×全高:1,680mm

軽スーパートールワゴンとSUVが融合した、新たなスタイルを生み出したハスラー。2020年に登場した2代目は大ヒットした初代のイメージを受け継ぎながら、格段に便利で快適な車に仕上がっています。

ホイールベースが延長され、初代よりも車内空間が広くなるとともに高速走行での安定感が向上。一方でアプローチアングルも大きくなり、悪路走行も頼もしくなりました。

初代と同じような形に見えますが、実はよりボクシーな形状になっていて、頭上空間が広がり、荷物も積みやすくなっています。何より、つい一緒にお出かけしたくなる、愛犬のような可愛らしいスタイルがハスラーの魅力です。

トヨタ ヴォクシー

新車価格:3,090,000〜3,960,000円

ボディサイズ:全長:4,695mm×全幅:1,730mm×全高:1,925mm

いわずと知れたトヨタの大人気3列シートミニバン。家族全員でキャンプに行くなら、このクラスのミニバンが俄然有利です。2022年にデビューした現行型は5ナンバーサイズを僅かに超えてしまっているものの、大人7〜8人がちゃんと乗れる車内空間で、この大きさに収めているのはむしろ立派。このサイズなら取り回しに苦労することも少ないでしょう。

パワーユニットでは、1.8Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドが設定されています。先代の3代目まではハイブリッド車には4WDの設定がありませんでしたが、現行型で初採用となりました。

日産 エクストレイル

新車価格:3,198,800〜4,846,600円

ボディサイズ:全長:4,660mm×全幅:1,840mm×全高:1,720mm

ギア感を全面に打ち出したSUVといえば、エクストレイルの存在は抜かせません。2022年に登場した4代目はなんと全車が「e-POWER」というハイブリッド仕様のみになりました。「e-POWER」はエンジンを発電のみに使い、駆動はすべてモーターが担うもの。18.3〜19.7km/l(WLTCモード)という、このクラスのSUVとしては優秀な燃費性能を実現しています。

プラットフォームは新しくなった三菱アウトランダーなどと共有のもので、オンロードでの安定感や剛性感は格段に向上しました。ボディサイズが大きくなったように見えますが、実は先代とあまり変わらず。デザインの妙というところでしょう。

もちろん、エクストレイルらしいスクエアな荷室、収納スペースが充実した車内空間も魅力。ラギッド感は薄れ、やや高級志向になりましたが、使い勝手の良さは従来のモデルを上回っています。

スバル レガシィ アウトバック

新車価格:4,147,,000〜4,290,000円

ボディサイズ:全長:4,870mm×全幅:1,875mm×全高:1,670-1,675mm

アウトドアに出かけるための荷役性では、ステーションワゴンに敵うものはない……と個人的には思っています。長尺物を含むたくさんの荷物が積めて、しかも荷室床面の高さが丁度良いから荷室をベンチがわりに使うなど、いろいろ重宝。

そのうえオンロードでは長めのホイールベースが抜群に運転しやすく、長距離移動も楽ちんです。しかし最近は流行でなくなったためか、国産車のステーションワゴンがめっきり減ってしまいました。

そんな中、レガシィ アウトバックはステーションワゴンの血統をしっかり受け継いでいるモデル。正確にはクロスオーバーSUVですが、歴代レガシィで培われたノウハウが詰め込まれています。1.8L水平対向ガソリンターボエンジンは、歴代アウトバック最小排気量ですがパワフル。ボディ下部を未塗装樹脂&クロームパーツでワイルドなイメージに仕上げた外観も素敵です。

フォルクスワーゲン T-Roc R

新車価格:6,277,000〜6,409,000円

ボディサイズ:全長:4,245mm×全幅:1,825mm×全高:1,570mm

国産車だけでなく輸入車でも百花繚乱のクロスオーバーSUVですが、日本の道路事情にもぴったりサイズで、使い勝手が良いもの、となると限られてきます。そんな中でオススメしたいのがT-Roc。外観は洗練された雰囲気にSUVっぽさが程よくミックスされており、日本人の美意識にもマッチすることでしょう。

欧州SUVの中ではコンパクトなボディサイズですが、荷室はよく考えられた作りになっていて長尺物も積め、使い勝手は悪くありません。

アウトバーンで鍛えられたシッカリ感のあるハンドリングが魅力。プラットフォームはアウディQ2などと共有のものです。T-Rocの中でも「R」は2.0L TSIガソリンエンジンとフルタイム4WD「4MOTIN アクティブコントロール」が組み合わされたスポーツモデル。一般的なキャンプ場程度なら、FFの通常モデルでも十分でしょう。